SP値(溶解度パラメーター)とは
溶解度パラメーターのためのアプリ
溶解度パラメーター(Solubility Parameter、SP値)とは溶解度の指標となります。つまり、溶媒に溶質が溶けやすいのか?溶けにくいのか?判断するための指標とすることができます。
通常、化学構造が似ている化合物は溶けやすいといわれます。また、高分子ポリマーの場合だと、構造のよく似たポリマーであれば相溶しやすく、似ていない場合は海島構造をとりやすいともいわれます。
この化合物の溶解性や相溶性を数値化されたものがSP値(Solubility Parameter)になります。化学を専門とする方であれば、SP値の有効性はよくご理解しているものと思います。SP値が近いとお互いに溶解しやすいですし、相溶しやすいといえます。
しかし、インターネット上で検索しても溶解度パラメーターの値はなかなか発見できず苦労することが多いです。
SP値は便利ですがなかなか正確な値を見つけることができません。まずはこちらで紹介しているSP値(溶解度パラメーター)検索アプリ
を使ってください。
検索できない場合はどうするのでしょうか?
自分で計算しましょう。SP値を計算するには多くの方法があります。 SP値は分子間の分子間力の尺度であるため、密度、沸点、分子量、OH基の数から計算されるSP値は比較的正確です。こちらで紹介している低沸点用SP値計算アプリ
を使ってください。
一方、沸点のない高分子量ポリマーについては、他のアプリケーションで計算してください。分子構造が既知の高分子量ポリマーの場合、Fedors理論を使用してSP値を計算できます。 このページで紹介しているFedors理論を使用して高分子量ポリマー用SP値計算アプリ
を使ってください。
構造の分からない樹脂のSP値を求めたい場合にはどうすればよいのでしょうか。
この場合に自分でSP値を測定する必要があります。
樹脂のSP値の測定方法の中で「濁度滴定法」(樹脂溶液に貧溶媒を添加していった際に白濁する点を滴定する方法)が有名です。こちらで紹介している濁度滴定法を使用してポリマーびSP値を実験して計算するアプリ
を使ってください。