Fedors理論を使用して高分子量ポリマー用SP値計算アプリとは
樹脂や溶剤のSP値を分子構造から計算できるアプリです。このアプリを使えば簡単操作でポリマーのSP値を計算できます。
SP値は便利ですがなかなか正確な値を見つけることができません。まずはこちらで紹介しているSP値(溶解度パラメーター)検索アプリを使ってください。
検索できない場合はどうするのでしょうか?
自分で計算しましょう。SP値を計算するには多くの方法があります。 SP値は分子間の分子間力の尺度であるため、密度、沸点、分子量、OH基の数から計算されるSP値は比較的正確です。こちらで紹介している低沸点用SP値計算アプリを使ってください。
一方、沸点のない高分子量ポリマーについては、他のアプリケーションで計算してください。分子構造が既知の高分子量ポリマーの場合、Fedors理論を使用してSP値を計算できます。 このページで紹介しているFedors理論を使用して高分子量ポリマー用SP値計算アプリを使ってください。
構造の分からない樹脂のSP値を求めたい場合にはどうすればよいのでしょうか。
この場合に自分でSP値を測定する必要があります。
樹脂のSP値の測定方法の中で「濁度滴定法」(樹脂溶液に貧溶媒を添加していった際に白濁する点を滴定する方法)が有名です。こちらで紹介している濁度滴定法を使用してポリマーびSP値を実験して計算するアプリを使ってください。
密度、沸点、分子量、OH基の数が分かる化合物であれば、上記のソフトでSP値を簡単に計算できます。
しかし、沸点のない高分子量ポリマーについては、このアプリで計算してください。分子構造が既知の高分子量ポリマーの場合、Fedors理論を使用してSP値を計算できます。
Fedors計算法は、分子構造からSP値を求める方法の中でも、比較的シンプルでわかりやすい計算方法です。
このソフトウェアの計算に使用されるデータについては、次の参考文献を参照してください。 「塗料・インクにおける溶液物性の基礎とその制御・評価」
樹脂や溶剤のSP値を分子構造から計算できるアプリです。このアプリを使えば簡単操作でポリマーのSP値を計算できます。

Fedors SPValue Calculation(SP値計算、溶解度パラメーター、化学データー)
【使用マニュアル】【user manual】
◆ポリプロピレン(PP)の計算例を以下に示します。ポリマーの場合、構成する1ユニットの分子構造を入力します。
ポリプロピレンの1単位は、1つの[-CH3]、1つの[-CH2-]、および1つの[> CH-]で構成されます。密度は0.855 g /cm3です。
(1)[↑] [↓]ボタンを使用して、各置換基の数を変更します。密度を記入してください。
(2)[計算]ボタンをクリックして、SP値を計算します。
(3)SP値は15.6になります。
◆ An example of polypropylene (PP) calculation is shown below. For polymers, enter the molecular structure of 1 unit.
One unit of polypropylene consists of one [-CH3], one [-CH2-], and one [> CH-]. The density is 0.855 g / cm3.
(1) Use the [↑] [↓] buttons to change the number of each substituent. Please fill in the density.
(2) Click the [Calculate] button to calculate the SP value.
(3) The SP value will be 15.6.
Fedors理論に関する文献
・添加剤の溶解性パラメータに関する考察
・粘着剤ベースポリマーをFedors計算と濁度滴定法で比較
・樹脂の溶解性