1億回のシミュレーション
モノポリーの土地の停車確率表
モノポリーの2つのサイコロを1億回コンピューターに振らせてみました。
刑務所には最大限、留まることとし、ゾロ目が出たら出所。カードも考慮しています。
1億回サイコロを振って、停まった箇所は107,890.148か所。これは、チャンスカードや共同基金で移動カードを引いた場合や刑務所へGOに停まった場合に、サイコロは1回しか振っていなくても停まった場所は2か所以上となることがあるからです。
GOを通過した回数は何回でしょうか? 1億回のサイコロを振って、合計16,296,479周となりました。1周当たり6.14回サイコロを振っていることとなります。
表の確率は、1周当たりにその土地に停まる確率を求めています。「GO」の土地の場合は「確率=2,921,330÷16,296,479」で求めています。
刑務所はゾロ目が出なかった場合はそのまま留まることから確率が高くなっていますが、2番目に停まる可能性の高い土地はどこでしょうか? なんと「B&O鉄道」の18.9%でした。3番目が「イリノイ」の18.4%。4番目が「GO」の17.9%。5番目が「テネシー」の17.5%になります。
①刑務所には最大限留まる②ゾロ目が出たら出所③カードも考慮④1億回サイコロ

先ほどの表を印刷もしやすいようにまとめると下表のようになります。
オレンジグループは安定して高い確率ですね。
鉄道もどれでも停車確率が同じというわけでなく、ショートラインは停車確率が悪くなっています。そういえば、手前にチャンスがないからですね。

カラーグループでまとめると下表のようになります。
鉄道グループが最も高いですが、オレンジグループはカラーグループの中では最も高い確率になります。
参考資料とした「快楽モノポリー講座」(亀和田敏明 著)では、鉄道の停車確率が64%、オレンジの停車確率が50%と記載されています。
値が1周の定義が若干異なっていると思われます。私の計算では、1周を「GOを通った回数」と定義しています。

刑務所をすぐに出る場合は確率に変化は見られるのでしょうか。
序盤のうちは、土地を相手より先に購入するためにも、刑務所送りの場合はすぐに出所する戦略を取るはずです。
上の確率表と比較すると、刑務所の停車確率が大きく減っているのが分かります。その他の確率にそれ程大きな違いは見られませんが、注意してオレンジグループを見てみると、テネシーとニューヨークの確率が逆転しています。テネシーは「刑務所からゾロ目の4・4でいらっしゃい。」パターンも結構な確率で起こります。オレンジの家の建てる順番は悩みどころですね。
刑務所に止まらなかった分、GOを通過した回数は、1億回のサイコロを振って、合計17,294,917周となりました。1周当たり5.78回サイコロと減っています。
①刑務所から即出所②カードも考慮③1億回サイコロ

各土地の収益率を比較してみましょう。
各土地の停車確率とレンタル料が分かれば、掛け算をすることで各土地の収益率を計算することができます。
つまり、停まる確率が高く、レンタル料の高い土地ほど収益率も良くなります。
例えば、ダークブルー「パークプレース」と「ボードウォーク」の両方にホテルが建った場合で計算してみましょう。
「パークプレース」にホテルが建つとレンタル料は1500になります。上の表より停車確率は12.8%ですので、収益率=1500×12.8%=191.7となります。
「ボードウォークにホテルが建つとレンタル料は2000。停車確率は12.8%ですので、収益率=1500×15.4%=307.8となります。
よって、1周当たりのダークブルーのホテル建設時の収益率=191.7+307.8=499.5となります。
刑務所では最大限留まる場合の停車確率を用いています。
家の建てる順番は、レンタル料の高い家から順番に建設しております。
下表の収益率は、1人が1周する間にその土地から得られる収入になります。5人でゲームをする場合は、相手が4人いますので、4倍した値が1周の間に得られる収入となります。
各土地の収益率(ドル/周・人)

公共会社の2つめの土地はいくらで売買されるのが良いでしょう。
条件は5人でのゲーム。全員が1周したところ。あと2.5周でカラーグループが揃い、殴り合いが始まると仮定します。
殴り合いが始まると公共会社は抵当に入れて、より投資効率の良いカラーグループでホテルや家を建てることになるので2.5周後までで、どれだけ回収できるかを計算し、そこから理論売買価格を求めましょう。
まず、1つめの公共会社の土地は$150で購入しています。
しかし、1周につき$4.14のレンタル料を得られ、5人のゲームですから、2.5周後のレンタル料=$4.14×2.5×4(人)=$41.4となります。
一方、相手が失うレンタル料は、$41.4÷4(人)ですので、結局、1つめの公共会社の土地の価値は、$150+$41.4+$41.4/4=$202と言えるでしょう。
さて、2つめの公共会社の土地も同様に計算してみましょう。
1周につき$20.69のレンタル料を得られ、5人のゲームですから、2.5周でレンタル料=$20.69×2.5×4(人)=$206.9となります。2つめの公共会社の土地を手に入れることによるレンタル料アップは$206.9-$41.4=$165.5となります。
一方、相手が失うレンタル料は、$165.5÷4(人)ですので、結局、2つめの公共会社の土地の価値は、$150+$165.5+$165.5/4=$356.9と言えるでしょう。
そこでAさんがBさんに2枚目の公共会社の土地を売る場合を考えてみましょう。
Aさんは$202の価値の土地をBさんにいくらで売ればAさんもBさんも同等の利益を得ることができるのでしょうか。
$202の土地がBさんに売買されると、$357の価値に上がります。一方が独占することで、$357-$202=$155も価値が上がります。
$155÷2=$72.5ずつ利益を分けるべきでしょうか?
ここは、私の感覚ですが、現金を持つ方が有利ですので、利益はAさん$65、Bさん$90と分配するならば、AさんがBさんに$202+$65=$267で売買するべき。こんな計算ができます。
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